電話詐欺に引っ掛かるなんて、なんて間抜けなんだろうと思いますか?
私もそう思っていました。かみさんが引っ掛かるまでは。
かみさんが引っ掛かったのは還付金詐欺。まんまと35万円を騙し取られました。
話を聞いてみたら、おそらく私でも騙されたと思うくらい巧妙な手口。
一部始終を書きますので、どうぞ参考になさってください。
電話詐欺の巧妙な手口
先週月曜日の午前9時頃、江戸川区役所の職員を名乗る男から、固定電話に電話がかかってきました。
私は不在で、かみさんが電話を取りました。
自宅でのやり取り
自宅でのやり取りは以下のとおり。



















このあと、かみさんは私に電話をかけてきました。





電話を切った後、私も全く疑うことなく、「へぇー、2万円ももらえるんだ」と思って喜んでいました。
間抜けです。
かみさんは私名義のキャッシュカードを持って、指定されたATMに行きました。
ATMでのやり取り
ATMでのやり取りは以下のとおり。






かみさんは振り込み手続きをさせられていることに気づくことなく、言われた数字を入力し、残高のほとんど(35万円以上)を犯人の口座に振り込んでしまいました。
その後、外に出て家に帰ろうとしたところ、かみさんの携帯電話に電話がかかってきました。






犯人は1回では飽き足らず、2回目を狙ってきました。
貪欲ですね。
ここでもまだかみさんは気づくことなく、家に自分のキャッシュカードを取りに行って、今度は別のATMでまた犯人の指示どおりにしました。
幸いその口座の残高は少なかったため、犯人は振り込み手続きをさせようとはしませんでした。
手口のポイント
以上が、電話詐欺の巧妙な手口です。
区役所の職員も銀行員も、それらしい話し方だったとのこと。研究を重ね、何度も練習をしているのでしょう。
私が言うのも何ですが、うちのかみさんは頭脳明晰で冷静沈着です。
なのに、なぜ引っ掛かったのか。
私が分析するに、多くの人が引っ掛かる要因は以下の3点と思います。
●もっともらしい理由で、そこそこの額の還付金があることを知らせ、あとに控えている面倒な作業を厭わない動機を持たせる。
●係員がいる店舗ではなく、巧みに無人のATMに誘導する。
●あらかじめ複雑な処理であると伝えることによって、自分が振り込み手続きを行っているという意識を持たせない。
実際、かみさんは犯人に言われるままに数字を入力している間、自分が振り込み手続きをしていることに、全く気づきませんでした。
警察に被害届け
かみさんは家に帰った後、「そう言えば、受け取り番号のことは何も言っていなかった」と思い、江戸川区役所に電話しました。
すると、「そんなことはやっていません。それは詐欺ですね」と言われ、そこでようやくだまされたことに気づきました。
それでかみさんはすぐ交番に行って一部始終を伝え、銀行に電話しましたが、当然35万円少々は引き落とされたあと。
あとの祭りでした。
ただ残高が6千円ちょっと残っていました。手間賃? いやいや、残高と全く同じ数字を言ったら気づかれると思ったのでしょう。
夕方には葛西警察で調書作り。
担当した刑事さんから「これって、典型的な手口ですよ。テレビとか回覧板とか見ないんですか?」と言われる始末。
刑事さんは犯人の次のせりふまで言えたそうです。
2次被害
電話詐欺には2次被害があると聞きました。
騙された人が家族から責められ、罪悪感にさいなまれて自殺した人もいるそうです。被害者なのに。犯人は罪深いですね。
我が家でもささやかな2次被害がありました。
後々面倒な電話番号変更と、電話番号変更手続き手数料2,100円。
犯人に固定電話とかみさんの携帯電話の番号が知られてしまいましたので。
固定電話は外しました。
あとがき
うちに帰って話の一部始終を聞いた時、「それなら私でもだまされただろうな」と思いましたので、かみさんを責める気にはなりませんでした。
35万円は高い授業料でしたが、仕方ありません。
うちは全くと言っていいほどテレビは観ないのですが、ニュースぐらい見ないとだめですね。
電話詐欺にはくれぐれもご用心ください。
2019/7/10
コメント