吹田スコア。ご存じですか? 計算してみましたか?
私は高脂血症患者なので、抗コレステロール薬をもらうために、2か月に一度通院しています。
先週は区民健診の結果を持っていったのですが、そこで初めて吹田スコアを知りました。
この記事では、吹田スコアとは何か、その計算方法、測定アプリについて書きます。
どうぞ参考になさってください。
吹田スコアとは何か
吹田スコアとは、国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)予防医学・疫学情報部の研究チームが開発した、心筋梗塞など冠動脈疾患の10年間の発症危険度を予測するリスクスコアです。
国立循環器病研究センターの公式サイトにはこう書いてあります。
日本人の心筋梗塞発症リスクは欧米人に比べて極めて低いため、欧米で用いられてきた10年間の冠動脈疾患の発症を予測するスコアであるフラミンガムリスクスコア(FRS)は、日本人には不正確と考えられるもののこれまで妥当性が検討されていませんでした。一方慢性腎臓病(CKD)は近年冠動脈疾患のリスクとして注目されていますが、FRSでは検討されておらず、CKD患者にFRSを適用すると冠動脈疾患発症リスクが過少評価されることが知られています。
要するに、これまで広く使われてきた冠動脈疾患発症リスクの指標は、日本人の実態に則していないため、より正確な予測をするために吹田スコアを開発したというわけです。
私のホームドクターも、「これまでは国際基準で判断していたが、日本人は白人や黒人に比べると心筋梗塞になる人が少ないので、新たな基準ができた。これからはコレステロール値単独ではなく、幾つかの危険因子と併せて判断するようになった」といったことを述べていました。
すでに多くの医療機関で、吹田スコアが冠動脈疾患発症リスクの標準的な指標になっているのではないでしょうか。
吹田スコアの計算方法
吹田スコアは以下の計算表から割り出します。
8つの危険因子は①年齢、②性別、③喫煙有無、④血圧、⑤HDLコレステロール、⑥LDLコレステロール、⑦糖尿病リスク、⑧血縁家族の冠動脈疾患既往歴です。
私の計算結果はこうでした。
①年齢: 45点
②性別: 0点
③喫煙: 0点
④血圧: 0点
⑤HDL-C: -5点
⑥LDL-C: 5点
⑦耐糖能異常: 0点
⑧早発性冠動脈疾患家族歴: 0点
合計45点 10年以内の冠動脈疾患発症確率2% 中リスク
良くもなく悪くもなくといったところでしょうか。
この計算表によると、55歳以上の男性は低血圧か、HDLコレステロールが多くなければ、全員「中リスク」になります。
最悪なのは高血圧で、HDLコレステロールが少なく、LDLコレステロールが多く、血縁家族に冠動脈疾患発症者がいる、煙草を吸う糖尿病の70歳以上の男性で、85点。
10年以内の冠動脈疾患発症確率28%以上ということになります。
要するに、高血圧で甘いもの好きで運動不足の煙草を吸う大食漢のおじいさん。
周りにいますか? そういう人。
吹田スコア測定アプリ
「冠動脈疾患発症予測脂質管理目標値設定ツール」という、長い名称のアプリがあります。
これも吹田スコアの計算表に基づいているようです。
試しにダウンロードして測定してみたところ、前述の結果と全く同じでした。
アプリは無料ですので、健康診断のデータが手元にあるなら、中高年の方は一度計算してみたらどうでしょう。
寿命が延びるかもしれません。
あとがき
以上が、吹田スコアに関する情報でした。
お役に立てば幸いです。
昔、ホームドクターから「3つの危険因子、高血圧症、高脂血症、糖尿病のうち2つあると危ないけど、1つだけなら大丈夫」と言われました。
吹田スコアでは、それに喫煙の有無と血縁家族の冠動脈疾患既往歴が加わっています。
私は今のところ高脂血症だけですが、それでも「中リスク」。
吹田スコアの計算表を見ると、年を取るだけでリスクが高まることがよくわかります。
やっぱり、年は取りたくないですね。
2018/6/14
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